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発行:中山保育園

平成28年2月29日

​H28年3月号

保育園と老人ホーム

保育園と老人ホーム

・・・という題名でみなさんはどんなことを連想しますか? 

 20日(土)、松本市の全保育士が集まる講演会で、松居 和(かず)という先生のお話をお聴きしました。前の埼玉県教育委員長なのですが、尺八奏者としてアメリカで映画音楽に携わったり、インドで修道女の踊りの映画を監督したり・・・ひとことで紹介できない多才な先生です。

 

 お話を簡単にまとめると、「このまま(の政策)にしておいたら、親の、子どもに対する気持ち(親心)がなくなっていき、子どもたちが(ひいては将来の日本が)おかしくなってしまいますよ」という内容でした。私も同じような内容を先日の「おおきくなった会」でみなさんにお話しましたが、日本中の保育園(幼稚園)現場を駆け回っている先生のお話だけに説得力がありました。

 

 先生の心配は、「親はそれぞれせっぱつまった事情があるのだろうが、そのうちに、自分で育てるより預けるほうが楽というふうに気持ちが変わってしまうのではないか。」という心配です。先生のお話によると、現に「おむつを外すのは保育園にやってもらえばいい。私はやらない(できない)。」と言う親が増えているそうです。そういう家では、せっかく保育園でパンツになれてきても、家ではぐっしょりの重いおむつのままだそうです。(紙おむつ代を「節約」している家も多いとか・・・)

 今の政府が進める「女性の労働を増やして一億総活躍。保育園など福祉サービスの量を増やす。」は一見バラ色に見えますが、親と子どもと接する時間をより少なくし、福祉サービスに預けっぱなしでも気にならない風潮を作っていく。増々「親心」が薄れて、なくなっていくばかりだ。今年度(27年度)からの保育制度の改正は、その傾向に拍車をかけており、数年後にも悪い結果があらわれるのではないかとおっしゃっていました。どんな結果かはわからないが「親心の喪失」だと。

 私は数年前まで父親の介護をしてきましたが、保育園と老人ホーム(デイサービス、ショートステイ、病院等も含め)が重なって見えます。預けると家族はいつのまにか「ほっ」としてしまうのです。そこに行ってみると、「おばすてやま」の話を連想してしまうのです。私たちは、これから未来を背負う小さい子どもとがんばってきたお年寄りを大事にしない人間(国)になってしまうのではないでしょうか。

                                    (園長:荒井保直)

さくらさん、ご卒園おめでとうございます。

 さくらさんの13人のみなさん、卒園おめでとうございます。

 願うことは「健康第一」それと、いろいろな「事故に遭わない」ように十分気をつけてくださいね。今日の日まで5年間、大きな病気もなく元気で卒園できたということは幸せなことです。4月からいくつかの小学校に分かれますが、それぞれの学校で、遊び、体を鍛え、勉強してほしいと思います。

 

 さて、昨年の3月最終号「ふきぼこ」を引っ張り出したら私は2年目の今と同じことを言っているのがわかりました。以下引用します。

・・・『今年一年間、保育園で過ごしてみての私の感想です。やはり一番思うことは、「子どもにとって、保育園でなく、家庭が一番でなければならない」ということです。「保育園が好き」と言っている子は健康ですが、家庭は別格の存在。家に帰るとき、子どもたちの表情は明るくなります。ほっとするのでしょうね。その表情がない子は心配です。

 

 4月から制度がいろいろ変わりますが、「保育標準時間」、「保育短時間」という言葉が何度も出てきましたね。間違う方が多いのですが、「標準」が最大11時間、「短時間」が8時間保育です。24-11=13、13-8(睡眠)=5、5-2(朝食と登園・降園)=3・・・とやっていくとテレビ、ゲームなど引けばほとんど家族と触れ合う時間がなくなります。お子さんと入浴、食事は一緒にしていますか?これは「短時間」でも同じだと思います。

 

 日本という国が、子どもがいる家庭は保護者の仕事時間を半分にする(3分の2でもいいですが)というような国ならば、親子・家族の触れ合いが増えていいのですが、保育時間のサービスがただ増えていくのは心配です。今回のような制度は「進歩、向上」になるでしょうか。

 

 ドストエフスキーは「カラマーゾフの兄弟」で、登場人物に、「わたしが親の家から持って出たものは、尊い思い出だけだった。なぜなら人間にとって、親の家ですごした幼年時代の思い出ほど尊いものはないからだ。」(ゾシマ長老)「親の家にいるときに作られたすばらしい思い出以上に、尊く、力強く、健康で、ためになるものは何一つないのです。」(三男アリョーシャ)と言わせています。

 

 どうかお休みのときは、家族と過ごすようにしてほしいと思います。子どもにとって、一生に一回きりのかけがえのない時間だと思います。』・・・

 今年も同じ気持ちです。1年間ありがとうございました。

                                      (園長:荒井保直)

発行:中山保育園

平成28年3月24日

​H28年3月号

H28.3月 保育園と老人ホーム
H28.3月 卒園おめでとう

発行:中山保育園

平成28年1月29日

​H28年2月号

ワンコインでできること

 私は毎月4人の孫に1冊ずつ絵本を送っています。週末などにはスカイプで話をしていますが、「絵本の習慣」がついてきました。うれしい習慣です。

 

 3歳のほうは寝る前におやすみなさいと言いながら2冊を自分で選び、寝床で母親に読んでもらっています。2歳のほうは父親が帰って来ると、選んだ絵本を持って、あぐらをかいた父親の「脚の椅子」に当然のように座って読んでもらっています。あと二人は未満児ですが、6か月頃からすでに読んでもらっています。表情などに反応があります。

(赤ちゃんでもおよそ6か月から昔話でさえ視聴が可能であるという報告が出ているそうです。)

 

 たまに英語の本や英語のDVDを見させていることがありますが、少なくとも両親の一人が英語のネイティヴでない限り、都合よく英語なんて身につくはずがありません。それなのにわが豚児たちはそういうものを与えているのです。ちょっと考えればわかると思うのですが、親馬鹿です。でもこういう親が世の中には結構多くいることがわかってきました。

 

 絵本で頭がよくなり、テストで点が取れ、いい学校へ・・・などと考えるのは浅ましいことだと思います。しかし、確実に「力」はついていきます。それはもちろん頭(知能・知恵)もありますが、「優しさ、思いやり、勇気、正義、悪、善、喜び、悲しみ・・・」という目には見えない力がつくのです。まず5歳までがたいへん大事です。いろいろな絵本を読んでやりましょう。

 けれども今、絵本は平均するとだいたい1冊が1000円から2000円はします。ちょっと考えます。躊躇します。そこでおすすめが保育園でも扱っている「月刊本」です。1冊400円程度。いろんな種類が毎月送られて来ます。(私も孫への4冊はこれです。)よく考えられたものばかりです。過去の名作の復刊も400円で手に入ります。(薄くて場所をとらないのもこの月刊本のいいところです。)おすすめです。ハンバーガー,ポテト,ドリンクセットでもワンコインはこえてしまいます。それを1回がまんで1冊です。

 絵本入手のもう一つのおすすめ情報ですが、古書のチェーン店で買う方法です。松本のこの付近でも3つ4つ店舗があります。だいたい入口のあたりに子どもの本があります。見かけだおしの本にはだまされないように、一冊一冊取り出して中身を見てから買ってください。髙くても半額、定価の4分の一くらいが平均。税込108円というものもおすすめです。掘り出し物がありますよ。とにかく、植物には水を、子どもには本を、家族には愛を。

                                        (園長:荒井保直)

おすすめの絵本  荒井保直

「かいじゅうたちのいるところ」

  (モーリス・センダック作 冨山房)

絵本で、何がおすすめかと問われても発達、年齢等によって違いますが、この絵本はどんな子にもいつかは必ず見てほしいと思う本です。

お母さんに夕ご飯抜きで寝室に入れられたマックスが船に乗って怪獣の島に行くというお話です。ペンの細密画で、出てくる怪獣が個性豊かで面白く一匹ごと見入ってしまいます。上の絵ではマックスをおんぶしている怪獣の目つきが私は気になってしょうがないのです。作者センダックさんの代表作ですが、もう一つ「まよなかのだいどころ」(冨山房)も見てください。同じ雰囲気なのです。怪獣たちがコックさんに代わっていますが。

発行:中山保育園

平成27年12月28日

​H28年1月号

給食のときのできごと

 給食のとき、ごはんを床に落としてしまいました。

そしたら、「園長先生、ごはん落ちたよ。」「拾わなきゃ。」「ティッシュはあっちだよ。」・・・いっせいに声援(?)がかかりました。「はいはい。ありがとう。」落ちたごはんを取ろうとして、どっこいしょと私。そのとき、さっと右後ろからティッシュが、「はい」とも言わず、さっと出てきました。その子はあたりまえのことという感じで、何もなかったように席に着きました。私はティッシュをもらってごはんを取りました。

 その子には気づいたらすぐ人を助けるという姿勢が身についているのです。後日、お母さんにどうしたらああいうふう育つのか、とおききしましたが、特に何もやっていないんですけど、というお話でした。

でも、これは、子どもはいろいろなことを、親の言うことややることを見て、たった1,2年のうちに学んでいるということにほかなりません。他に学ぶところはないですから。生まれて2歳くらいまでは無理でしょうから、3歳くらいからでしょうか。「三つ子の魂百まで」は本当のことだと思います。よいものも、わるいものもこの時代に身についたものは一生ものだと思います。ですから、園での数年間(1,2,3,4,5歳)は人の一生の中で最も大切な期間と言えると思います。

 手前味噌ですが、中山保育園の先生方もその子と似た動きをします。お客様がいらしたときその場にいた先生がすぐお茶を入れてくれます。仕事がてばっているとそれを見た先生がさっと手伝ってくれます。そういう先生の姿を子どもたちも見て学んでいるのかもしれません。

 保護者保育士体験  現在までに5人の方にやっていただきました

最初2人の申込みしかなかった保護者保育士体験ですが、その後続いて申込みがあり現在(12月)までに5人の方にやっていただきました。いつでも結構ですので、保育士にお申し込みください。

 いくつか感想を・・・・

 ○参観日とは違って、普段の生活が見られました。

 ○みんな野菜から食べていた。残していなかった。

 ○一日の流れを事前に話すこと、ケンカの仲裁はただ止めるのではなく、自分の気持ちを口で言えるよ

  うに手助けする・・・など家でもやってみようと思うことがたくさんありました。

 ○元気をもらえた気がします。○他人の子どもを見ることで、自分の子どもの行動がわかりました。

 ○給食:いろんな食材を使っていてよかったです。自分が作るものは食材が少ないなあと感じました。

 ○普段送り迎えしか交流のない子と生活したことで、すごく親近感が芽生えました。

                                        (園長:荒井保直)

発行:中山保育園

平成27年11月30日

​H27年12月号

言葉がけ

 幼児教育で有名な汐見稔幸という先生が、「この“言葉がけ”が子どもを伸ばす!-----子どもが育つ お母さんの言葉がけ」という本を出していらして、ぜひ皆さんにも読んでもらいたいと抜き出しました。ほんの一部分で、説明の部分をカットしますが、最後まで読んでみてください。

 ×がダメママ、→があってほしい言い方です。

◆×どうしてこんな事ができないの!

 →もう一度やって見せてよ、いい感じだね、あなたらしい感じ方ね。とてもすてきよ

◆×いいから黙って聞いてちょうだい、こっちの方が絶対似合うから

 →○○ちゃんはどちらがいい?、こっちの服とあっちの服どっちが好き?

◆×なんでこんなことがわからないの、バカなことはやめなさい!

 →ここは入ってはいけない場所なの。とても危険なのよ、これがしたかったのね。お母さん気づかなか

  ったわ、一緒に考えてみようか、1回だけ別のやり方を考えてみて

◆×こうすればいいのよ、お母さんの言う通りにすればいいのよ、失敗するに決まってるじゃない

 →こういうふうにしたら、どうかしら、どうして上手くいかなかったんだろうね

◆×早くなさい!、イライラさせないで!、いいかげんにしてよ、何をグズグズしているの!、ちゃんとし

  てよ

 →あら、もうこんな時間。ごめんね。ちょっと協力してくれるかな、お願いがあるの。お片付けのお手

 伝いしてくれるとうれしいな、そろそろ寝る準備をはじめようか、そろそろお風呂に入る準備をはじめ

 てね

◆×いい加減にしたら、よく飽きないわね、今ちゃんと勉強しておかないと大人になって困るわよ

 →何をやってるの?おもしろそうね、それが出来るようになったんだ。すごいね、面白そうね。ママに

 も教えて

◆×どうして我慢できないの、歩けないなんて弱音を吐いちゃだめよ

 →あの角を曲がったらなにがあるのかな、この先に入る犬の名前を知ってる?

◆×暴力はダメっていったでしょ、乱暴しっちゃいけません

 →○○ちゃんがかわいそうよ、あなたの力はお兄ちゃんのようにとても強くなっているのよ。たたかれ

 るととても痛いの。おもちゃを取られると思ってやっちゃったんだよね、かまれるととても痛いのよ、

 つい手がでちゃったんだよね、いま、マズイなぁって思っているのよね

◆×やめなさい。何度言ったらわかるの、もうあんたなんか、連れてこないからね、ダメだっていってるで

  しょっ

 →ここは走り回ってはいけない場所なの、みんなに迷惑をかけてはいけないのよ、ここはお家とは違う

  の。静かにするのがみんなの約束なのね。守れるかな

◆×何でも嫌ばかりなのね。もういいわ、どうしてお母さんの言う事が聞けないの、口ごたえしないの

 →面白い感じ方をするのね。ママにもうちょっと聞かせて、どうしてそう感じるの?ママに教えて

◆×理由をちゃんといいなさい

 →○○ちゃんはどう感じるの?、いまどんな気持ち?どうしてやりたくないのかな?ママに聞かせて、

  それだったらわかるけど、でも、これをやらないとまずいでしょ?

◆×あれ取ってきてちょうだい、やめなさいっ!

 →ママのお願いを聞いてくれるかしら?手が足りないの。手伝ってくれると嬉しいな

◆×出かけるの。早く準備して、この洋服着てちょうだい

 →お母さんは出かけるけど、あなたはどうする?、あなたの意見の聞きたいの

◆×お母さんの言う通りにして

 →どうして嫌なんだろうママに教えて、どうしたらうまくできるか、一緒に考えようか

 

  文庫は「この“言葉がけ”が子どもを伸ばす!」 (PHP文庫) 汐見稔幸

  単行本は「子どもが育つ お母さんの言葉がけ」 PHP 汐見稔幸 

                                       (園長:荒井保直)

発行:中山保育園

平成27年10月30日

​H27年11月号

​人を育てるのは人間だけではない。

 「人を育てるのは人間だけではない。」・・・そんなことわかりきっていると言われるかもしれませんが、「人は優しく、厳しく人が育てる。人は学校が育てる。人は社会が育てる。」と思っている方もかなりいらっしゃいます。

 

 私たち大人は人に育てられました。確かにそうなのですが、よく考えてみれば人だけではないことに気づきます。そうです。故郷の空、山、川、緑、木々、動植物、風景(景色)…そういうものたちに私たちは(かなり、あるいは相当な部分)育てられてきたと思います。故郷の山を見上げたとき、故郷の空気を思いきり吸ったとき、私たちはほっとします。安心します。なつかしく感じます。癒やされます。育ててくれたそうしたものたちが私たちを見守ってくれているからだと思います。

 このことばは、ある講演会で、大自然の中で自由な保育をしている保育園の会の方からお聞きしました。それを聞いていて「中山保育園は大自然教育だ。」と思いました。中山保育園は、その園でやっているようなことをやっています。「大自然教育」をこれからも意識したいと思いました。(木登りだけは負けています。いい木があればみんなに登らせたいなあと思いました。)

 

 保育園にはたくさんのチラシや小冊子がきます。ほとんどが遊園地、公園などの催し物、人形劇や音楽会などの案内です。なんだか怪しいぞというようなものは配りませんが、ほとんどは家庭数で配っています。なぜかというと、休みの日に家族でそういうところへ出かける機会が増えるというのは子どもたちにとってたいへんよいことだと私は思うからです。お金も時間も必要ですし、もちろん全員が行けるわけではありませんが、1回50枚配って1家族でも行ってくれればよいと思っています。

 

 子どもたちが家族と一緒にすごす時間はよく考えてみるとお互い、一生のうち数年だけです。小学生の高学年くらいから子どもたちは離れていきます。中学生になればそれまでは「来て、来て」の参観日だって「来ないで」なんて言い始めます。(それも一つの成長ですが。)一緒にすごせる貴重な数年間をお子さん、家族、おじいちゃん・おばあちゃんと少しでも一緒にすごしてください。その時間はお互いに宝石のような時間になるはずです。

 

 10月28日の祖父母参観、ありがとうございました。来られない家の子どもたちにも配慮していただき、祖父母の皆様、感謝であります。

                                       (園長:荒井保直)

​保育園にくるいろいろなチラシなどについて

発行:中山保育園

平成27年9月30日

​H27年10月号

運動会は楽しく・・・いろいろな子がいます

 私は小さい頃、運動会の時期が憂鬱でした。なぜかというと「かけっこ」が苦手だったからです。走るのが遅く、6年間1位になったことは確か0回。自分はだめだという思い込みが重なっていったのだと思います。中学生になって、部活のトレーニングでしごかれたため、人並みの速さになった自分に気づき、「かけっこ=ダメ」は思い込みだったとわかりました。

 中山保育園でも小さいながら、私と同じように憂鬱な子がいます。「かけっこ苦手」、「鉄棒苦手」、「竹馬苦手」・・・様々です。大人は「そんなの気にしないでいいんだよ。」などと言うのですが、本人たちは深刻です。私たちはなんとかそれぞれの子の「山」を越させて自信を持たせたいと試みていますが、本番までになんとかなるか・・・わかりません。やきもきもしますが、「運動会は楽しくなければいけない」と自分に言い聞かせています。苦手を克服することはすばらしいですが、やはり、やる子どもたちも見る者も一つでも多く笑顔が見られる運動会をめざしたいと思います。

 さて、昨年はじめて私は保育園の運動会に最初から最後まで参加しました。すばらしい運動会でした。なんと言ってもカメラやビデオが一斉に動く運動会でなく、ほとんどの方が肉眼で見つめ、みんなの笑顔があふれる運動会でした。今年もそうあってほしいです。お願いします。

長雨で練習は不足ですが、いよいよ10月3日です。晴れてほしいです。

 

 

 

 下庭におりる坂の右手、プレハブの小屋の裏にミズナラの木があります。

去年の運動会のころ、どんぐりの実を付け、葉を2~3枚付けた枝がいくつも地面に落ちていました。驚いたのは枝の切り口がやすりをかけたようにどの枝もきれいなことでした。忙しいのに高枝鋏で、枝をこんなに短く切っているのは誰だろう?先生方にきいたのですが、誰もそんなことをした人はいません。・・・・そんなとき、『どんぐりを おとしたのは だれ?』高柳芳恵:文/はたこうしろう:絵・福音館書店刊「かがくのとも2014年9月号」という本に偶然出会いました。

 

「……林を歩いていたら、ドングリの枝が落ちてきた!?誰が落としたのだろう?枝を持ち帰って観察したら……」これと同じだ。枝を丁寧に切り落としていたのは「ハイイロチョッキリ」という珍しい名前の虫だということがわかりました。(詳しくは絵本を借りて読んでください。)運動会の頃からあの坂で見られると思います。ぜひご自分の目でご覧ください。

 中山保育園の周りはこういう自然が年中いっぱいです。

                                        (園長:荒井保直)

ハイイロチョッキリの季節になりました。

発行:中山保育園

平成27年8月31日

​H27年9月号

保護者作業ありがとうございました

​ 22日(土)。第2回保護者作業、ありがとうございました。暑いままか、はたまた雨かと心配しましたが、曇りで涼しい風がふき、最高のコンディションになりました。まず、台数は少なかったもののビーバー隊に7時半からフルに草刈りをしていただき、そのあと後半の隊に丁寧に草の片づけと一本一本の草抜きをしていただきました。例の芝生ですが、よく育ったものの芝に似た雑草が生えて、困っていたのですが、終ったあと見るとすっかり心配が解消しました。短時間で、めいっぱい働いていただき、感謝であります。運動会に向けて、これからもご支援お願いいたします。(雑草との戦い)

「赤ちゃん&子育てインフォ」という

          ホームページ見てください

 「松本市保育研究協議会」という保育に関するさまざまな研究をしている保育園の団体があります。今年その係をやっていて講演会の講師の先生方と連絡をとっています。一般保護者の方は講演会には出られませんが、8月は帆足暁子(ほあしあきこ)先生という臨床心理士の方の講演です。まだお会いしていませんが先生の活動など調べるうちに「赤ちゃん&子育てインフォ」に行きつきました。保護者からの質問に答えるコーナーがあり、帆足先生も書いておられます。たとえば、「2歳6か月と生後4か月の娘を育てていますが、上の子を甘えさせることができず、悩んでいます…」「3歳5か月の息子。最近、言うことを聞かなくなりました。と同時に、私も息子にイライラし…」等。先生の答えが大変参考になると思います。ぜひ見てください。

保護者の保育体験について

 6月に希望をとった「保護者の保育士体験」ですが、①付き添ったお散歩等でけがをしたというような場合どうなのか、②子どもの着替えも保護者がやるのか、というようなご質問があり、実施を先伸ばしにしてきました。

 保護者会、保育課にもご意見をいただいて検討し、①保護者はあくまで付き添いということで、保育士の補助をし、単独では動かない。責任はあくまで保育士。②着替えは保育士のみが行い、その間保護者は清掃・片づけ・整頓等をする。というふうにしてやってみようということにしました。この試みは保護者全員に強制するものではなく、あくまで希望者です。希望者は現在2名です。その他はお手紙どおりやりたいと思います。ご指摘のあった上記のようなことに十分注意し、9月からはじめたいと思います。

ご理解、ご協力をお願いいたします。また、随時申し込みを受け付けますので、担任までお申し出ください。               

                                       (園長:荒井保直)

発行:中山保育園

平成27年7月31日

「給食」と「お弁当」のこと

​H27年8月号

 「置かれた場所で咲きなさい」という本が、ベストセラーになったので、ご存じの方も多いと思いますが、ノートルダム清心女子大の名誉学長 渡辺 和子先生のお話です。渡辺先生が園長をしていた幼稚園で、給食をやめ、お弁当にするということになったとき、多くの母親が大反対したそうです。「これからは、お弁当でお願いします。」と言ったとき、「困ります。朝、大変です。」「専業主婦でなく、私は仕事があるんです。」・・・・そして、何人かのお母さんは、「栄養をどうとるんですか。お弁当では栄養がかたよります。」とその時真顔で応酬してきたそうです。それを聞いて渡辺先生はがく然。母親が我が子のために作るお弁当で栄養がかたよると真顔で言うとは・・・。

 長野県は小、中ともずっと前から給食で、土曜日も給食という地域もありました。土曜の給食がなくなったとき、ひどいと文句を言ってた親を覚えています。しかし、私が三十数年前最初に教員として勤めた川崎市の中学校は、毎日弁当でした。共稼ぎが当たり前で、長野県よりも厳しい社会だと思うのですが、ほとんどの子がお母さんの手弁当を持ってきていました。大変な家庭ばかりなのによく作ってくるなあと私は思いました。市の税収も田舎よりは相当多いのになぜ給食がないのかと思いました。校長先生は「川崎市はこれからもずっと弁当だ。親は子どもの弁当を作らなければだめだ。」と言っていました。そして現在も給食はありません。弁当です。

 現在の長野県の学校給食の基をつくった松本市出身の池上 隆祐(たかすけ1906~1986)さんに生前お会いする機会がありました。池上先生は「子供たちが飢えていた時代につくった『学校給食』の時代は終わった。早くやめなければいけない。なぜなら、給食ばかりでは、母親の味、味覚というものがなくなってしまう。」とおっしゃっていました。<1980年代の頃です。>

 現松本市こども部の麻原 恒太郎部長は、❶「温かい家」❷「温かい食事」❸「温かい寝床」・・・この三つを子どもたちに与えられる市を作りたいと述べました。簡単ですが、わかりやすくていい言葉だと思います。子どもだけでなく、大人だってこの三つはほしいですよね。この3つに通底しているのは「愛」でしょうか。愛をこめて保育園では調理の先生たちがおいしい給食を作っています。おうちでも「親の味」をお願いします。

 

 本格的な夏に入ります。お忙しいでしょうが、お子さんと一緒に楽しい時をすごしてください。今の歳の子どもたちとすごせる幸福な時間は今しかありません。保育士では代わりになりません。親でなければ。

                                       (園長 荒井保直)

発行:中山保育園

危ない食べ物と思ったら食べさせない。

発行:中山保育園

​H27年6月号

恐ろしいメディアに注意しないと大変なことになります。

「重要な3つのこと」の2番目。今回はメディアについてです。

まず、孫の話から。お父さんと遊んでいる最中にテレビのスイッチオン。とたんに遊びは中断され、孫はテレビの前に釘ずけ。また、車に乗るとすぐIPadでアニメ。ぐずっていても静かになります。・・・皆さんのお宅はどうですか?

たぶん「うちも同じ」というのが今の普通です。この二つのことだけ見てもメディアの怖さは明らかです。メディアと一言でいっても今すごい種類。テレビ、ビデオ、パソコン、ゲーム、スマホ・・・そこで、以前にプリントを配りました日本小児科学会のお医者さんたちが出している5つの提言をごらんください。

 ①2歳まではテレビ、ビデオはやめる。

 ②授乳中、食事中のテレビ、ビデオはやめる。

 ③メディアに接触する時間は1日2時間以内。

 ④子供部屋にはテレビ、ビデオ、パソコン、スマホ、ゲーム機などは置かない
  (安易にそれらに触れさせない。与えない。)

 ⑤子供とメディアと接するルール(お約束)を作る。

 これらを実行するには保護者も覚悟が必要ですよね。メディア漬け・依存の生活がどんな結果をもたらすか?悪い結果が最近いくつも報告されはじめています。「体、心、社会性」できわめて危険だと数字でも実証されてきています。(後日紹介)

 今のうちにこういう問題をきちんとしておかないと小学校、中学校、高校で依存症になって、どうなることか。(小中高になって、親としてメディア漬け・依存の生活を止めさせる自信はありますか?その時では非常に難しいと思います。)

 かつて最初のスパーファミコンが出た当時、その依存症でゲームがやめられず、寝ないでゲームにのめりこみ、心・体調がおかしくなった中学生が実際にいました。お母さんがゲーム機とソフトを全部(かなり大きい紙袋いっぱい)持って、泣いて学校に来ました。一方、子どもはゲーム機を取られて半狂乱。そのとき初めて私はテレビゲームの恐ろしさを知りました。(その子はその後依存症を抜け、今は立派になっています。)お父さん、お母さんと同じ世代でしょうか?子どもだけでなく大人もかなりメディアにやられています。この際いっきに見直しましょう。     

                                            (園長:荒井保直)

平成27年6月30日

​H27年7月号

❶「子どもにたくさん絵本を読んでやりましょう。」

❷「恐ろしいメディアに注意しないと大変なことになります。」に続いて、今回の❸は、「危ない食べ物と思ったら食べさせない。」です。

 子どもの食生活については親の心がけとして一般的に次のようなことが言われています。

 1,子どもが栄養バランスよく食べられるようなメニューにする。

 2,子どもが野菜をたくさん食べられるようなメニューにする。

 3,子どもが食べるものを選ぶときは食品添加物や安全性に気をつける。

 4,身体によい食べ物や悪い食べ物について子どもとよく話をする。

 5,子どもはお母さん、お父さんなどの大人(家族)と一緒に食事をする。

 6,お祝い事があるときは家族で一緒に食事をする。

 7,子どもがカロリーをとりすぎないように気をつける。

 8,子どもが食べるものは子どもが選ぶのではなくお母さんが選ぶ。

 

 これらは、よく言われており、じゅうぶんわかっていますという方が多いと思いますが、5や6など最近おろそかにしがちではないでしょうか。(中山地区は大丈夫かな。)

 この中で私が特に言いたいのは3と4と8です。

 危険な食品(食べ物)のさまざまな情報があります。添加物はどうか?保存料はどうか?インスタント食品はどうなのか?おかしなものは入っていないか?安いけれど大丈夫か?冷凍食品はどうなのか?ファーストフードはどうか?農薬はどうか?食べ物の放射性物質(内部被ばく)の心配はないか?・・・

 考えればきりがない、と思ってしまいますが、自分の子どもは自分が守りきるという気持ちがなければ、子どもの命は守れません。中には「危ない」と「大丈夫」という正反対の情報もあります。ですから、できるかぎり情報を集め、判断するしかありません。たとえば、福島では放射線量の高い地域に置き去りの子どもたちがいますが、誰も守ってくれていません。売っている食べ物は国の基準を通っているんだから気にしないという方もいますが、大丈夫ですか。親は自身で状況を判断し、決定するしかありかせん。「風評」という言葉が最近はいけない言葉のように言われますが、「怪しくて心配」だったら、食べないほうがいいと私は思います。子どもの方が大人より食べ物からの影響が大きいといわれています。たとえば、放射性物質の場合、子どもの方が大人の2~5倍も癌の発症が高くなると言われています。(がんの種類によって違う)子どもは大人と同じではありません。未来もあります。

 人間は食べることによって生きており、食べ物は一生にかかわる最も重要なものです。少なくともどちらがよいかと迷ったら、少しでもよいほうを選ぶ親であってほしいです。        

 

                                       (園長:荒井保直)

平成27年5月29日

発行:中山保育園

平成27年4月30日

​H27年5月号

子どもにたくさん絵本を読んでやりましょう。

4月号で幼児にかかわる重要な3つのことをお話しました。今回は絵本についてまとめました。付録三つ折りのリストもどうぞ。  (園長:荒井保直)

発行:中山保育園

​ご入園おめでとうございます。ここはすばらしい保育園です

平成27年4月2日

​H27年4月号

 今日から平成27年度の中山保育園が始まります。未満児(0,1)から年長さん(5歳)まで合わせて児童49名でスタートします。中山保育園のスタッフは、園長1名、保育士6名、調理員2名、それにサポートの保育士と調理員4~6名、シルバーサポーター1名です。が、公民館・出張所、中山文庫、小中学校、児童センター、JA、有志ボランティアの方々等々・・・中山の地域の多くの方々の援助・支援で中山保育園は成り立っています。もちろん代々続く保護者会のバックアップも強力です。

0から5歳までの保育の期間は、「ひとの土台づくり」の最も重要な5年間だと思います。よく食べ、よく寝、よく遊び、やさしい心、かしこい頭、じょうぶな体をつくる時期であり、その人間の8割がたが決まるのではないかとも言われています。お父さん、お母さん、保護者のみなさん。子どもたちのためにこの5年間、全力をつくしましょう。わたしたちもできる限りの力でお手伝いします。中山は自然に恵まれたすばらしい保育園です。

 

 園長の私(荒井)は出身は中学校(小学校)の教員で、小さい子の子育て、保育は門外漢でしたが、昨年1年間、みなさんに教えていただき、たくさん学ばせていただきました。いろいろな勉強ができました。幼保小中高すべてに関連していることですが、今、みなさんにお話ししたいことは3つあります。

一つ目はテレビ、パソコン、ゲーム、タブレット、スマホ等のメディアが子どもたちに与える危険な影響についてです。考えなしに勝手にそれらに接しているとたいへんなことになりそうです。

二つ目は子どもたちの「食」と「からだ」の危ない現状。アレルギーをもつ子どもたちが多くなっていることも重大事ですが、偏食、冷凍食品ばかりの食事、危ない食材など、考えないとこれも大変なことになりそうです。よく言われるように体力、運動能力も全般的に落ちていることも問題です。

三つ目は子どもたちの心づくり、また思考力、学力アップのためにどうしたらよいかという問題です。「絵本」というもので、どのようにそれらの力を伸ばすかということについて近々またお話したいと思っています。

追って詳しくそれら3つについてお話したいと思いますが、ご自分の子育ての中で、それらを考えていただきたいと思います。

                                      (園長:荒井保直)

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